2023/11/20
《吃音者は人口の約1%といわれる》
本会は吃音のある人の自助グループ、拠点は石川県白山市。
どもる症状や悩みを抱えている方のためにあります。吃音がある方で一般社会では立派に生きている方がいますが、生きづらさと悩みを抱えているという方の声もよく聴きます。年齢・性・体験により差があります。
明確な原因は不明・治療法は未確立。生きづらさを抱えている。目に見えない障害で寡黙(発声しない)でいれば解からず誤解されやすく、コミュニケーション障害ともいえる。社会に知って貰いたい、訴えたい。
メニューをご覧ください。個別、又は複数でお会いする機会を持ちたいと思います。 資料は九州大学病院耳鼻咽喉科医師:菊池良和氏(希少な吃音外来)や、元目白大学教授:都築澄夫氏ほか、私の体験・考えも入れていきます。
《吃音の起きる割合》
2~4歳の20人に1人。
治る子も多い。
言語発達を含め、脳の働きがどんどん複雑になっていく幼児期には多くの子どもに吃音がみられます。しかし、成長とともにスムーズに話せるようになる子も少なくはありません。
治らなくても困らないように対応していく=子どもの吃音は、しばしば「そのうち自然に治るから、気にしないでいい」などといわれます。たしかに、幼児期に始まった吃音の8割は自然に消えて行きます。ただし、成人になっても100人に一人は、吃音が残るというのも現実。
その子の吃音が自然に消えてゆくのか、それとも長く続くことになるのかは予測不可能です。ですから、「吃音が残っても困らないように」と考え、対応していくことが今できる最良の取り組みです。もちろん、そうした取り組みは、自然に治っていく子にとっても、決して無駄なことではありません。(菊池氏:書より)
《吃音者の仕事では》
幼児から高校生まで、うまくいった人でも、大学に進学して就職がなかなか決まらず、吃音の相談に来ることがある。大学・短期大学への現役進学率である。相談に来る大学生の親の時代は大学の進学率が約30%だが、現在は高校を卒業したら、半数以上は大学に進学する。大学4年生の秋の時点での就職内定率。6割前後の内定率であり、吃音があろうがなかろうが就職難であることは間違いない。「吃音があるから就職できない」と言えないことは、過去の吃音の先輩たちが実証している。
セラピストとしてできるのは、就職活動を継続することを励まし、支援してゆくことである。本番で吃音をゼロにすることは難しい。吃音を公表すべきか考え、面接をイメージしたロールプレイが好ましい。
海外では吃音のある人に対して、差別を禁止する法律がある。アメリカでは2009年にADA改正法が制定され、イギリスでは2010年に平和法が制定され、吃音のある人は仕事をする上で法的に守られるようになっている。日本の同様な障害者基本法では、問題点として障害者の行政サービスは記載されているが、差別に関しては記載されていない。(菊池氏:書より)
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