小児の吃音と大人の吃音の現状


《人類が言葉を使い出したころ》から吃音があったと言われるが不自由さは感じなかった(必要率による)と思われる。時代が進歩するに従って言語による顔が出ない通信手段(電話など)が徐々に必要となり、吃音の辛さ不便さが目立つようになったと思われる。近年は名前が表示される携帯電話・メール・LINE・FAXなどで助けられているが、名前を伝える重要性はあまり変わっていない。近頃は小児・小学生には通級学校で「ことばの教室」があり、本人や教師や保護者のご努力があっても卒業までの完治は聞きません。吃音が消える子もいれば消えない子もいるのです。

 中学生以上は公的な吃音サポートはありません。思春期が始まり悩みを抱える年齢でありながらないのが残念です。「寡黙・電話恐怖・対人恐怖」が強化。ルートとと言えば言語聴覚士がいる病院で診てもらうが中学生以上の「成人吃音」を診るところは皆無に等しい。あっても通院できる環境がある子も無い子もいる。

 吃音当事者が全国ネットの自助グループ言友会を1966年に東京で立ち上げました。私もその一翼を担った時がありました。今は言友会員ではありませんが知人・友人がいます。人こそ変わりましたが活動は全国各地で続いている。大都市ほど会員が多く、地方都市では小規模となり10~5名以下の会も多い。治らない、改善効果が低いといわれながらも何とか楽に話したいという吃音者の「願い」はこれからも続くと思われます。

年代による症状の動き

会話が辛く本読みも大変(予期不安と実際)でどうして言葉を発せないか分からないまま親の保護があり小学時代を過ごしますが、実感しながらもカミングアウトする子はあまり知られていません

吃音がない人(非吃音者)で理解できない教師・大人は、歪曲(わざとどもって)したり、困惑している人がいる。 子供たちの中で差別的な言動をする少数の子供がいても、教師や大人は子供たちに差別が起きないよう指導してほしい。 吃音児は差別以前の問題(吃音)で既に苦労しているのですから。

中学生以上になると思春期であり、恥ずかしいという気持ちが強く対人恐怖になりやすく登校拒否も起きる。

吃音の学生には、進学の際「面接のない受験校」を選びたいと思うことがある。 私は高校受験の際、中学の担任から「どもらんようにしゃべんならんよ?」と言われたことがありました。 足の不自由な人に「ちゃんと歩かなきゃいかんよ!」と同質の内容と今でも受け取っています。 ワザとどもっていると担任は思っているという重大な勘違いをしていたようだ。悪気はないと思うが正しい言葉かけではありません。

吃音の高校・大学生は「就職恐怖」があったと聞きます。 吃音が治るまで社会には出たくなく大学院まで行った人もいます(時間稼ぎしていたかも)が、 その方は社会人になっても吃音は継続していた。「菊池良和氏」は受験校を面接試験のない九州大学医学部を選び受験したと告白しています。

 



©tomonokai2023